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Day2
ぷつり、ぷつり。と、徐々に額(ひたい)に汗が吹き出てくる。
…あっつ。い。…
あまりの暑さに目が開く。テントの天井に吊るされたランタンが見える。…あー、そうだ、自分、ラビリンスに来ているんだった…。夜露で濡れたテント、そこから差し込む太陽の光で目が霞んだ。それにしても、暑い。
汗を拭う。モソモソと寝袋から這い出て、ダウンジャケットを脱ぐ。汗でびっしょりだ。もう一度寝袋に入ろう…とも思えず、そのままそそくさと着替えて、ぼーーーー…。と。胡座かいて一息。
晴れていると日の出とともに燦々と輝く太陽熱で、テントの中は徐々に温度が上がり、機密性も相まってサウナ状態になる。なので否が応にも寝袋、最終的にはテントから叩き出される。どんな寝坊する仲間にもこれは効く。逆に苗場の夜はもの凄く寒い。極寒と思ってもらっても構わないだろう。寒暖差が激しいのでバリエーションある着替えを持ってくる事は必須だろう。
他のテントと密集してるのでテント内でも別のテントの行動がわかってしまう。隣の仲間のテントからガサゴソ動く音とボソボソとしゃべり声が。 「ボソボソ…あっつ、…ボソボソ。あっつい…ボソボソ。あちい…。」 寝起きのテンションでそれを聞いてるのは何とも心地良いと言うか不思議な感覚になる。
あー、暑いよね。うん。みんなテントから出よう。
出ると外は見事な快晴。青の一色だ。
一気に目に飛び込むブルー。1年ぶりに見る苗場の空。
昨日の「Nuel」 が本当に素晴らしかった。大歓声の中で終わり、ふらふらと陽気にテントに戻り皆で乾杯と談笑、爆笑しながらも余りの寒さで酒も進まなくなり、皆そぞろとテントに戻り就寝。しかしされどさすが初日。普段の生活では、絶対にそんな飲まないだろうと言う酒の量にて軽い二日酔い、それに比例して踊り過ぎた結果の筋肉痛だ。
皆「おはよう~…」「…、飲んだな~。」「…」 短文の単文。そこそこ言葉が返ってきても皆思い思いの思い出に浸る。しかし2日目はすでに始まっている。9時ごろから遠くのメインフロアから「ヴォー」と言うHIYOSHIによるアンビエントが鳴り始めていた。
フロアに行くのはまだ早い。毎年の事だが、2日目は皆でエントランスを抜けて温泉施設へ行くことに決めている。
手短にタオル着替え等を用意し出発。エントランスへ。10分かけてメインフロアへ着き、HIYOSHIのアンビエントセットを横目に皆そぞろと歩く。
ラビリンスでは約10分間隔でエントランス前からシャトルバスが出ており、苗場プリンスホテル、また少し先の温泉施設まで運んでくれる。温泉も500円から入れるので冷えて踊り疲れた身体を暖めるのにはもってこいだろう。温泉にはほぼ100%ラビリンスの客しかいないため、情報交換、出会い、風呂上がりの祝杯もここで上がる。臆さないで話してみれば皆ニコニコと笑顔で応えてくれるのも嬉しい一期一会だ。
また近くには小さいながらも何でもそろっている地元の酒屋があるので、ここでビールやお菓子、食材もあるので買っておくのも良いだろう。
温泉を終え、フロアに戻ると今回のお目当てのScubaが呪術的でトライバルなセットを披露しており、会場は熱気に包まれていた。良いタイミングで自分の好きなアーティスト「Rrose」の曲がかかりフロアが大いに盛り上がる。前半は聞けてなかったので初めから喰いついてた友人に聞いたら「初めは超優しかった…。アメで…釣られて、今…激しくムチで叩かれてる。」と…。なんて分かりやすい例え。
その良い流れのままにラビリンスの常連 Perter Van Hosen へ。Donato Dozzy と並ぶラビリンスの2大看板アーティストと言っても過言ではない Perter のセットはさすがの一言!!テクノからアブストラクト、エレクトロニカ、そこからまた超エッジの効いたテクノへと変幻自在!なんでこんなにポンポンとビートとノリを変えられるのに踊れてしまうのか。圧巻。
話し変わるが近年は本当に子供も増え、それを考慮しキッズスペースも設置するようになったラビリンス
こういう配慮は家族を持つ者にとっては本当に素晴らしい事だと思う
日も落ち、すっかり夜になり、ラビリンス常連でもある Atom & Tobias が登場、ラビリンスの2日目を象徴するかのような漆黒で粘りつくベースラインに乗せ人々の方向感覚を徐々に狂わしていく。まるで儀式だ。まさに野外パーティーの持つ不思議な一体感とトランスが持つ高揚感が高次元で融合された瞬間だ。狂喜乱舞がここまで合う空間もなかなか無いだろう。自由だ。この頃には スピーカーの最前列に行くとあまりの低音の強さに内臓がブルブルと震えるほどの音量に。そして人々が狂喜乱舞する中、今回、自身が楽しみの1人でもあったMikeParkarへ。
静かに音が止み、ノイジーで浮遊感のある鳥の鳴き声ともつかない空間を金切る環境音からスタート、え~どうなるんだろ。まさかのここに来てドローンか!?と、思いきや突然!地底から這う様な「ズンズンズンズン、ジージージー」と激しく蹴飛ばすイーブンキックが。これには観客も叫ばざる得ない。一気にまたカオスな空間へと変容していく。とにかくノイジー、激しく、それでいて繊細。目を閉じていると本当に自分が今どこに居て、何をしているのか、自分が何者だったのかすら忘れてしまうほどだ。
残念ながらここにきて筋肉痛が限界に。踊りたいのに踊れない状態へ。本当に体力をつけておけば良かったと激しく後悔した。しかし、フロアから離れる事ができず、気付いたら首を縦横ななめと振り乱し直立不動のまま終了。目を開いた時にようやく自分がスピーカーの最前列に居た事に気付いた。
ここで今回のラビリンスでは初となるドローン系ミュージックを聞かせてくれる john elliott へバトンタッチ。あんなに激しかったMikeParkarの音が止み、最初は単音だったり、何かの機械音、金切る金属音、自転車の走行音?と不思議な展開を見せていく、ここまでずっと踊り狂っていた人々もゆっくりと冷静になっていくのが空気を伝って分かる。それに呼応してか john elliott は徐々に音を足していき、中盤からドローンの持つ何とも言えない多重のバグパイプでパー!!と脳天を揺さぶり気を晴らされる様な、壮大な多重音の展開を披露。さっきまで狂喜乱舞だった人々は完全に直立不動で聞き入ってる。
ラビリンスの素晴らしい魅力として、自身はこのドローンミュージックを上げたい。普段、大音量でここまでドローンやアンビエントと言ったジャンルを聞く事はないだろう。しかし、それを目の当たりにすると、ドローンやアンビエントの持つ細かく繊細でミニマルな音の粒子、一つ一つがいかに人間の持つ細胞の粒子と波長が良いかをそれこそ全身、まさに五感で感じる事ができる。
全身にたっぷりと音の粒子を浴びた自分は大満足だ。
そして2日目が終了。気づけばまたしても飲み過ぎてフラフラだ。
テントに戻り、しばし談笑後にゆっくりと眠りに落ちていった。
[:en]2日目
ラビリンスでは約10分間隔でエントランス前からシャトルバスが出ており、苗場プリンスホテル、また少し先の温泉施設まで運んでくれる。温泉も500円から入れるので冷えて踊り疲れた身体を暖めるのにはもってこいだろう。自身の大所帯も皆で息を合わせ朝から温泉に。まだ昨日の歓喜、祝杯、踊り狂って頭が痛い。でも2日目で参ってはいけない。年末年始は始まったばかりだ。温泉にはほぼ100%ラビリンスの客しかいないため、情報交換、出会い、風呂上がりの祝杯もここで上がる。臆さないで話してみれば皆ニコニコと笑顔で応えてくれるのも嬉しい一期一会だ。
また近くには小さいながらも何でもそろっている地元の酒屋があるので、ここでビールやお菓子、食材もあるので買っておくのも良いだろう。
温泉を終え、フロアに戻ると今回のお目当てのScubaが呪術的でトライバルなセットを披露しており、会場は熱気に包まれていた。良いタイミングで自分の好きなアーティスト「Rrose」の曲がかかりフロアが大いに盛り上がる。前半は聞けてなかったので初めから喰いついてた友人に聞いたら「初めは超優しかった…。アメで…釣られて、今…激しくムチで叩かれてる。」と…。なんて分かりやすい例え。
その良い流れのままにラビリンスの常連 Perter Van Hosen へ。Donato Dozzy と並ぶラビリンスの2大看板アーティストと言っても過言ではない Perter のセットはさすがの一言!!テクノからアブストラクト、エレクトロニカ、そこからまた超エッジの効いたテクノへと変幻自在!なんでこんなにポンポンとビートとノリを変えられるのに踊れてしまうのか。圧巻。
話し変わるが近年は本当に子供も増え、それを考慮しキッズスペースも設置するようになったラビリンス
こういう配慮は家族を持つ者にとっては本当に素晴らしい事だと思う
日も落ち、すっかり夜になり、ラビリンス常連でもある Atom & Tobias が登場、ラビリンスの2日目を象徴するかのような漆黒で粘りつくベースラインに乗せ人々の方向感覚を徐々に狂わしていく。まるで儀式だ。まさに野外パーティーの持つ不思議な一体感とトランスが持つ高揚感が高次元で融合された瞬間だ。狂喜乱舞がここまで合う空間もなかなか無いだろう。自由だ。この頃には スピーカーの最前列に行くとあまりの低音の強さに内臓がブルブルと震えるほどの音量に。そして人々が狂喜乱舞する中、今回、自身が楽しみの1人でもあったMikeParkarへ。
静かに音が止み、ノイジーで浮遊感のある鳥の鳴き声ともつかない空間を金切る環境音からスタート、え~どうなるんだろ。まさかのここに来てドローンか!?と、思いきや突然!地底から這う様な「ズンズンズンズン、ジージージー」と激しく蹴飛ばすイーブンキックが。これには観客も叫ばざる得ない。一気にまたカオスな空間へと変容していく。とにかくノイジー、激しく、それでいて繊細。目を閉じていると本当に自分が今どこに居て、何をしているのか、自分が何者だったのかすら忘れてしまうほどだ。
残念ながらここにきて筋肉痛が限界に来て踊りたいのに踊れない状態へ。本当に体力をつけておけば良かったと激しく後悔した。しかし、フロアから離れる事ができず、気付いたら首を縦横ななめと振り乱し直立不動のまま終了。目を開いた時にようやく自分がスピーカーの最前列に居た事に気付いた。
ここで今回のラビリンスでは初となるドローン系ミュージックを聞かせてくれる john elliott へバトンタッチ。あんなに激しかったMikeParkarの音が止み、最初は単音だったり、何かの機械音、金切る金属音、自転車の走行音?と不思議な展開を見せていく、ここまでずっと踊り狂っていた人々もゆっくりと冷静になっていくのが空気を伝って分かる。それに呼応してか john elliott は徐々に音を足していき、中盤からドローンの持つ何とも言えない多重のバグパイプでパー!!と脳天を揺さぶり気を晴らされる様な、壮大な多重音の展開を披露。さっきまで狂喜乱舞だった人々は完全に直立不動で聞き入ってる。
ラビリンスの素晴らしい魅力として、自身はこのドローンミュージックを上げたい。普段、大音量でここまでドローンやアンビエントと言ったジャンルを聞く事はないだろう。しかし、それを目の当たりにすると、ドローンやアンビエントの持つ細かく繊細でミニマルな音の粒子、一つ一つがいかに人間の持つ細胞の粒子と波長が良いかをそれこそ全身、まさに五感で感じる事ができる。[:]