Text by : Azusa
「RDCの時期は毎年晴れるから気持ちいいし、参加する事に価値があるんだよね」
そういった声を方々から聞いていて、いつか行きたいと思っていたRainbow Disco Club。だから「今年10周年だから、RDC行きたいな」と言う友人の言葉に、前のめりに同意したのは言うまでもありません。しかも今年は10周年とあって、ラインナップも豪華!楽しい仲間と共に、自然と音楽にまみれて過ごした“はじめてのRDC”は、最高の野外開きとなりました。
会場となる東伊豆クロスカントリーコースは、豊かな自然に囲まれながらも、整備された芝で足場も良く、ストレスフリーで楽しめる場所。都心からさほど遠すぎない立地のせいか、都会的でおしゃれな人が多いのも印象的でした。
どんなパーティーも、主催者の並々ならぬ努力とそれに呼応するファンがいなければ10年も続けることはできないはず。
RDCが多くの人たちから愛され続ける理由ーーそれは上質な音楽を提供し続けていることだけではなく、コアな音楽ファンも音楽初心者も、大人も子供も、みんなが自由に楽しめる居心地のいい空間があるからだと感じました。
フロアの最前列で裸足になって踊り続ける猛者もいれば、それを横目にハンモックで揺れながら気ままに過ごす人もいる。移動図書館『PARADISE BOOKS』や青空美容室『PARADISE HAIR』などが並ぶキッズフロアも、終始大盛況。子供たちの笑い声が響き、家族連れが多いということにも納得です。
海外からの来場者の多さも、国外からの注目度の高さを物語っていました。グッドミュージックをBGMに、都会では味わえない贅沢な時間を過ごすことができる、ピースフルな楽園パーティー。野外シーズンの幕開けにちょうどいい、ゆるさが心地よい。
フードエリアはヴィーガン対応メニュー、本格ラーメン、東伊豆の地元食材や焼きたてパンなど、充実のラインナップ。(個人的には朝の空腹を満たしてくれた、卵かけご飯が最高だった…!)聞くところによれば、運営側によるこだわりのキュレーションで、出店者を選んでいるのだそう。
この独自のプロデュース力と、目の付け所の良さもRDCが皆を惹きつける魅力のひとつといえるでしょう。
と、ここまでRDCの全体像をお伝えしたわけですが、何よりも最高な時間を過ごせたのは、何と言ってもダンスフロア。メインとなる「Rainbow Disco Club Stage」では、初日に思わぬサプライズも!土砂ぶりの雨が明けた空に現れたのは、絵に描いたような大きな虹。
まるで10周年を祝うかのような天からのサプライズによって、文字通り「Rainbow Disco Club」と化したフロアは、大自然に抱かれながら全身で音楽を楽しむ人で溢れ、改めて都会では味わえない野外パーティーの素晴らしさを感じることができました。
DJ Harveyのプレイ中には上空に“ミラーボールドローン”が現れるという、驚きの演出も!
個人的にぶちのめされたのは、DJ NobuとWata IgarashiによるB2B。世界で活躍するこの両人が半端な空間を提供するはずは無い。始まる前から想像してはいましたが、ここまで高次元のB2Bを魅せてくれると・・・もう我々日本人の誇りですね!異世界に連れて行かれてしまいそうな、スリリングな音に“踊らされる”感覚を存分に味わえました。
サブフロアは、屋内ステージ「Red Bull Stage」。メインステージは21時で音が止まるのですが、こちらは0時まで。熱気溢れる空間では、Cro-Magnonの奏でる音で気持ちよく体を揺らしたり、大好きなCaptain Vinylの脈打つディスコビートで汗だくになって踊ったりと、多幸感溢れる時間を過ごせました。
気の知れた楽しい仲間と共に、極上の音楽と豊かな自然を快適に過ごせた最高の3日間。
改めて振り返ってみると、初めて体感したRDCはすべてが”ちょうどよい”Partyでした。レイブのような過酷さはないけれど、間違いない音楽を堪能できる。とはいえ、フェスのようなチャラさもない。豊かな自然の中を味わえるけど、会場から少し下れば温泉やお寿司も楽しめる。そのバランスの良さが、来場者が増え続ける最大の理由なのかもしれません。
まだRDCに行ったことない人には、ぜひ伝えたい。「参加する事に価値があるんだよ」と。RDCは常に私達の想像を超えた空間を魅せてくれるからです。圧倒的な表現力と演出力はもちろん。行き届いた環境配慮や会場構成など、本当に溜め息ものです。
彼らが現在思い描いている先のビジョンは一体どのような物なのか?それを一緒に体験する事こそが私達にとっての価値と言えるでしょう。
当然ながら来年も、RDCで野外開きをしたいと思いました。
Rainbow Disco Club 2019 After Movie
April 27-29, 2019
Higashi-Izu Cross country course.
Movie by REALROCKDESIGN